水の道、龍の道。

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重信川 水の道、龍の道。

暑い時期になるとなぜか瀬戸内海、松前浜に呼び寄せられる。
瀧姫神社、龍神社。
そう言えば、昨年も同じ時期、腰痛に腰をかがめながら訪れた。

かつて飢餓に苦しむ人々が、救いを求めてここ松前浜の天保山から河之内の雨瀧さんを目指した。

麦俵を枕に餓死したという義農作兵衛さんの墓に立ち寄り、重信川を遡る。

重信川は平地部で水無川となる。しかし、河床深く水の流れがあり、時に泉をつくり平野を潤す。

水の道は龍の道だ。その流れは絶えることなく続き、重信川の上流、支流に至りその姿を現し、龍は雨瀧さんの杜に潜む。

森の水を養い、人々の命を育む米を作る。
山に暮らす者の醍醐味だ。

天保山を訪れると、何のために米を作るのか。
その原点に帰れる。